タッチフットボール
Right of Wayって知ってる?
更新日:2025年02月18日
タッチフットボールとフラッグフットボールはアメリカンフットボールから生まれた双子のようなスポーツです。
でもよーく見ると結構ルールが違うものです。
その中でも「タッチフットボールはやったことがあるけどフラッグフットボールは初めて」というプレーヤーのみなさんにとってポイントとなるルールを見てみましょう。
みなさんフラッグフットボールのパスラッシュ(ブリッツ)を知っていますか?
(今回はNFL FlagルールとIFAFルールを対象としています)
パスラッシュ(ブリッツ)の7ヤードルールについて
フラッグフットボールでは基本的にブロックをすることができません。
ですからタッチフットボールやアメリカンフットボールのようにオフェンスラインがパスプロでQBを守るぞ!といったことも、もちろんできません。
これではQBは丸裸。絶体絶命大ピンチです。そこでフラッグフットではディフェンスの選手がQBに襲いかかる、「パスラッシュ(ブリッツ)」には条件がついています。
「スクリメージラインから7ヤード以上離れた制止しているディフェンスの選手だけがパスラッシュすることができる」
これが7ヤードルールです。
7ヤードの距離がオフェンスラインのかわりにQBがパスを投げるまでの時間を作ってくれます。ブロックができないことの代わりに距離をとることでバランスをとっていますね。
しかし、ここにもうひとつ。タッチフットボール選手には聞きなれない新しいルールがあるのです。
Right of Wayって知ってる?
7ヤード離れたディフェンスの選手が、プレー開始前に片手を上げると、その選手には「Right of Way」が与えられます。
「Right of Way」?
聞いたことありますか?タッチフットボールには出てこないこの言葉。
日本語でいうと「優先進路」となります。
手を上げた選手からQBに向って、まっすぐ伸びた道。この道をだれにも邪魔されずに走れる権利。これが優先進路、Right of Wayです。
パスプロができないと聞いた時、「それならオフェンスラインをパスコースへ出してをブリッツするルートを横切ってみよう。あれ?結果的に邪魔になちゃうなぁ。」と白々しく考えたそこのアナタ。残念ですが、それ反則です。
オフェンスの選手は、優先進路の持った選手に影響が出ないように走る必要があります。
実はフラッグフットボールでは「ブロック」という言葉を「接触していない妨害」という意味で使っています。ちなみに接触がある場合「コンタクト」という別の言葉を用意しています。
つまり、パスコースを走ることで相手の進路の邪魔をする。これは立派なブロックです。だから反則なんですね。
優先進路は権利だけど無くなることもある
優先進路は審判が選手にくれる権利です。いくつかの約束を守らないと権利なくなってしまいます。
QBへのパスラッシュはスナップしたら「すぐに」は「まっすぐ」走ること。
ゆーっくり移動したり、違う方向へ向かったとき。スナップ後しばらく知らんぷりしてから急に走り出す…こんなことをすると優先進路の権利は無くなります。
正直者には優先進路を与えてあげよう。ということですね。
もちろん権利ですから、使わなくても大丈夫です。手を上げたからといってパスラッシュをする必要はありません。
じゃぁ全員で手を上げて混乱させよう…!?
…できません。
手を上げられる選手の人数は決まっているのです。優先進路が与えられる選手は2人まで。3人以上が手を上げた場合は、全員の優先進路が認められません。 7ヤード離れていない選手、つまりそもそもパスラッシュできない選手が手を上げるのも反則です。
ルールの方がしっかり先回りしていますね。
正々堂々と戦え。と言われているようですね。
ということで
今回はタッチフットボールからみたフラッグフットボールということで、タッチフットにはない概念「優先進路」のお話でした。
詳しくはぜひそれぞれの競技規則に目を通してみてください。いろいろと新しい発見がありますよ。(実はIFAFルールでは優先進路よりも強い”Right of Place”という考え方もあるのです…それはまた別の機会に)
まとめ
- フラッグフットでは7ヤード離れた選手はブリッツできる
- ブリッツできる選手は片手をあげると優先進路がもらえる
- パスコースへ出る選手も優先進路を走る選手の邪魔はできない
- 優先進路がもらえる選手は2人まで